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N2システム

N2システムの効果

はんだ付け不良でお困りではありませんか?

N2システムの効果で、はんだ付け不良を改善します。

  はんだ付けの不良例 改善に役立つ効果
A ブリッジ、つらら、スルーホールのはんだ上がり不足、熱容量不足によるぬれ不良 窒素ガスによる酸化防止効果と予熱効果
B 急激な加熱による部品(コンデンサやLEDなど)の破損 予熱効果
  • 「ぬれ」とは、金属の表面に触れて溶けたはんだが流れ広がっていくことを指します。「ぬれ性」とはこの拡がりやすさを表します。

A : ブリッジ、つらら、スルーホールはんだ上がり不足、熱容量不足によるぬれ不良の場合

不良の原因
  • はんだ付け時は高温になるためはんだやワーク表面が酸化し、はんだのぬれ性が悪くなってしまうことが考えられます。
  • ワークが十分温まっていないとはんだの溶けが悪く、はんだ付け不良につながってしまいます。

予熱効果、酸化防止効果で改善

窒素ガスが酸素を遮断することにより酸化を防止し、ワークを熱風により予熱するので、はんだ付け性が向上します。

ぬれ性向上について

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考察

  • はんだは温度の高い方へ流れます。(はんだの特性です。)
  • ワークの温度がはんだの融点に達し、銅板へはんだが流れます。
    N2ありは予熱効果によりN2なしよりもワークがよく温まります。
  • ワークに十分熱が伝わり、はんだが拡がります。
    N2ありは予熱効果、酸化防止効果によりぬれ性が向上します。
  • はんだ付け不良の原因としてはんだこての動かし方、はんだを送る量やスピード、こて先の酸化も考えられます。

さらなる効果

はんだ付け性が向上するということは…

  • 無洗浄化(低活性フラックスの使用)にも対応
    はんだ付け性の悪い鉛フリーはんだと低活性フラックスの組み合わせの問題もN2システムなら解消します。
低活性フラックスとN2システムの関係

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無洗浄化が主流になり、フラックス残渣が少ない低活性フラックスを使用するようになりました。

はんだ付け部にフラックスが残っていると腐食し、製品が故障する恐れがあります。そのためフラックスをしっかり洗浄することが必要ですが、その洗浄剤に含まれる成分の一部が、環境問題への配慮(フロン規制など)により使用制限されるようになりました。そこで無洗浄化が主流になりました。

問題点低活性フラックスは活性剤の量が少ないため、はんだ付け性が悪くなる。

一方で鉛フリー化が主流になり、鉛フリーはんだを使用するようになりました。

廃棄された電子部品のはんだ付け材料の鉛が酸性雨により溶け出して地下水を汚染する恐れがあり、環境問題への配慮から鉛フリーはんだの使用が主流になりました。

問題点鉛フリーはんだはぬれ性が悪いため、低活性フラックスを使用してのはんだ付けでは作業性が悪くなる。

低活性フラックスでの鉛フリーはんだ付けも、N2システムで改善。

N2システムの酸化防止効果と予熱効果により低活性フラックスの問題点を解決します。

フラックスの役割
  • 清浄化作用
    金属表面の酸化物や汚れを溶解除去し、はんだがよく流れ広がっていきます。
  • 再酸化防止作用
    金属表面を包み、空気から遮断して、加熱によりはんだが再酸化するのを防止します。
  • 表面張力低下作用
    はんだの表面張力を低下させ、はんだがよく流れ広がっていきます。

 

  • 多層基板のはんだ付けにも対応
    ワークに熱が分散してしまうために作業性が難しくなる多層基板のはんだ付けにも最適です。

B : 急激な加熱による部品(コンデンサやLEDなど)の破損の場合

不良の原因
  • 部品が急激に加熱されると、破損してしまう場合があります。

予熱効果で改善

ワークを予熱することにより部品への急激な加熱を和らげ、設定温度を低くできるので、熱に弱い部品への負荷を軽減します。

設定温度について

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N2システムの予熱効果により設定温度を低くすることができ、熱に弱い部品への負荷を軽減します。
白光の主力製品であるHAKKO FX-951HAKKO FX-838の場合の、予熱効果を見ます。

  

HAKKO FX-951とHAKKO FX-838の特性グラフ

HAKKO FX-951

試験方法: こて先温度をN2なしは340℃、N2ありは320℃に設定する。
ワークの温度が250℃に上昇するまでのポイントをはんだ付けして、かかった時間を測定。
使用板: 紙フェノール 片面基板
使用部品: コネクター
こて先形状: N2なし…T12-D24 N2あり…T13-D24
設定温度: N2なし…340℃ N2あり…320℃
使用はんだ: 鉛フリーはんだ(Sn/3Ag/0.5Cu) φ0.5

  • 上記のグラフは参考値であり、環境によって変わります。

HAKKO FX-838

試験方法: こて先温度をN2なしは340℃、N2ありは320℃に設定する。
ワークの温度が250℃に上昇するまでのポイントをはんだ付けして、かかった時間を測定。
使用板: 紙フェノール 片面基板
使用部品: コネクター
こて先形状: N2なし…T20-D24 N2あり…T20-D24
設定温度: N2なし…340℃ N2あり…320℃
使用はんだ: 鉛フリーはんだ(Sn/3Ag/0.5Cu) φ0.5

  • 上記のグラフは参考値であり、環境によって変わります。

考察

N2システムの予熱によりこて先の温度設定にどれくらい影響するかを比べました。
HAKKO FX-951、HAKKO FX-838ともにN2なしを340℃、N2ありを20℃低くし320℃に設定しました。N2ありの温度を低くしても作業時間は変わりませんでした。これはN2システムの予熱効果(熱風によるワークの予熱)です。予熱により急激な加熱をやわらげ設定温度も低くできるので、熱の弱い部品への負担も軽減します。

さらなる効果

予熱効果があるということは…

  • 作業スピードがアップ
    予熱効果によりワークに早く熱が伝わるので、作業時間を短縮できます。
作業時間について

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N2システムの予熱効果により、作業スピードを短縮することができます。
白光の主力製品であるHAKKO FX-951HAKKO FX-838の場合の、N2なしとN2ありの作業時間の違いを見ます。

  

HAKKO FX-951とHAKKO FX-838の特性グラフ

HAKKO FX-951

試験方法: ワークの温度が250℃に上昇するまでのポイントをはんだ付けして、かかった時間を測定
使用板: 紙フェノール 片面基板
使用部品: コネクター
こて先形状: N2なし…T12-D24 N2あり…T13-D24
設定温度: 340℃
使用はんだ: 鉛フリーはんだ(Sn/3Ag/0.5Cu) φ0.5

  • 上記のグラフは参考値であり、環境によって変わります。

HAKKO FX-838

試験方法: こて先温度をN2なしは340℃、N2ありは320℃に設定する。
ワークの温度が250℃に上昇するまでのポイントをはんだ付けして、かかった時間を測定。
使用板: 紙フェノール 片面基板
使用部品: コネクター
こて先形状: N2なし…T20-D24 N2あり…T20-D24
設定温度: 340℃
使用はんだ: 鉛フリーはんだ(Sn/3Ag/0.5Cu) φ0.5

  • 上記のグラフは参考値であり、環境によって変わります。

考察

N2システムの予熱によりどれくらい作業時間が短縮できるかを比べました。
HAKKO FX-951HAKKO FX-838ともにN2なしもN2ありも340℃で同じ設定温度にしました。
同じ設定温度にもかかわらずN2ありの方が作業時間の短縮ができました。
これはN2システムの予熱効果(熱風によるワークの予熱)です。
ワークが十分温まっているとはんだがよく流れるので、はんだ付け性の向上も見込めます。

  • こて先の酸化を軽減
    こて先の設定温度を低くすることができるので、こて先の酸化を抑えることができます。
  • こて先の酸化を防止に効果のあるこて先クリーナーHAKKO 599B、こて先のメンテナンスキットのケミカルペーストHAKKO FS-100、こて先ポリッシャ-HAKKO FT-710もあります。

N2システムの効果を実際に体験できます

体験すると効果がよくわかります。是非白光デモルームへお越しください。

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