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メンテナンス・対処方法・使用方法

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HAKKO 485 オーバーホール

オーバーホールを定期的に行えば、噴流が弱くなる、黒い酸化物のかたまりがでてくるなどのトラブルを避けることができます。また、ねじの焼き付きを防ぐことも可能です。

オーバーホールの前に

オーバーホール前に次の2点を確認してください。

確認1:ジョイントのねじは外せる位置ですか? 確認2:ナットがはんだより上にでていますか?
  • 確認 1
    ジョイントのねじは外せる位置ですか?

    ジョイントのねじは旧タイプは2ヶ所、現行タイプは3ヶ所です。
  • 確認 2
    ナットがはんだより上にでていますか?

ジョイント、ナットが以下の状態であれば、オーバーホールが行える状態です。

オーバーホールが行える状態です。
  • ジョイントのねじが外せる位置にある
  • ナット、スプリングワッシャ、スペーサーが完全に見えている

HAKKO 485 オーバーホール

ジョイント、ナットが以下の状態の場合は、工具が入る位置に戻してからオーバーホールを行ってください。

工具が入る位置に戻してください。
  • ジョイントのねじが横に向いていて外せない状態など
  • 槽内のはんだが多く、ナットがはんだの中に埋まっている状態
 
ジョイント、ナットを工具が入る位置に戻す ジョイント、ナットを工具が入る位置に戻す

必ず手袋を着用し、作業には十分ご注意ください。

  1. 電源を入れて、はんだが溶けるのを待ちます。

  2. ジョイントのねじを外せる位置にします。

    ジョイントのねじを前へ向けます。
    ジョイントのねじは旧タイプは2ヶ所、現行タイプは3ヶ所です。
  3. ナットが完全に見えるまで余分なはんだをすくいだします。

    スペーサーが見える状態になるまではんだをすくいだします。

  4. 電源を切って、はんだが冷え固まるのを待ちます。

  5. はんだが冷え固まったらオーバーホールを行います。

 

HAKKO 485 オーバーホール

用意するもの
  • 対辺2mmの六角レンチ
  • 対辺10mmのボックスレンチ
  • プライヤー
  • ラジオペンチ
  • 除去プレート(品番 B2932 HAKKO 485購入時に付属)

必ず手袋を着用し、作業には十分ご注意ください。

  1. はんだが溶けている場合、電源を切ってはんだが冷え固まるのを待ちます。

    最初は電源を入れずに行います。
  2. ジョイントのねじを六角レンチで外します。

    ジョイントのねじは旧タイプは2ヶ所、現行タイプは3ヶ所です。
  3. プライヤーでジョイントを上方向へずらし、インペラーからジョイントを外します。

    プライヤーでジョイントをはさみ、上方向へずらします。
    インペラーからジョイントが外れた状態

    ジョイントが焼き付いて動かない場合はスパナとプライヤーを使って外します。
    焼き付いたジョイントを外すこつ

  4. ボックスレンチでナットを2個外します。

    槽のボルトが折れないように少しずつナットを緩めてから外します。

    ナットで締まっている状態
    ナットが外れた状態

    無理にナットを回すとボルトが折れて槽の交換が必要となります。

    ボルトが折れて槽を交換しなければならない場合は、修理に出されることをお勧めします。

    修理についてはこちらをご覧ください。
    修理のご案内

    定期的にクリーニングを行っていれば、ねじが焼き付くことなくスムーズに作業できます。

  5. 電源を入れて、はんだが溶けるまで30~40分待ちます。

  6. ラジオペンチでスプリングワッシャ、スペーサーを取り外します。

  7. 吹き出し口をプライヤーではさんで、ゆっくりとチャンバーを取り出します。

    酸化防止剤受皿はチャンバーの上に収まっているだけです。

    チャンバー内部に溶けたはんだが入っています。
    内部のはんだを槽内に落としながら、ゆっくりとチャンバーを取り出してください。

  8. 吹き出し口からボックスレンチを差し入れて、チャンバーから底板を外します。

    吹き出し口からボックスレンチを差し入れて底板を叩いて外します。

    溶けたはんだ、および酸化物がチャンバー内に入っています。十分注意しながら槽の上でゆっくりと底板を外してください

    底板はチャンバーにはめ込んであるだけで、ねじなどで固定していません。

  9. 除去プレートでチャンバー、および槽に体積した酸化物を除去します。

    除去プレートで表面に浮いてきた酸化物をかき集めてから取り除きます。
    除去プレート(購入時に付属)でやさしく除去してください。

    除去プレートを強く槽にあてたりすると、槽が傷つき、槽の寿命を早めることがあります。

    チャンバー、底板にこびりついた酸化物も除去してください。

    はんだ表面に浮いている酸化物だけでなく、槽の側面、底面に付着している酸化物も除去します。

    槽内の酸化物を除去するこつ

  10. プライヤーでモーター軸からジョイントを外します。

    はんだが溶けた状態で行う場合は、十分注意しながらゆっくりと取り外してください。

    ジョイントの外れた状態
  11. チャンバー、インペラー、および底板を組み立てます。

    ねじは一切必要ありません。
    底板をチャンバーにはめ込むだけです。

    チャンバー、インペラー、底板の組立て完成
  12. チャンバーに酸化防止剤受皿を収めます。

  13. インペラーにジョイントを差し込みます。

    このとき、ねじを締め付ける必要はありません。

    ジョイントは取り付ける方向があります。
    図を参照して差し込んでください。

    ジョイントの穴がインペラー寄りになるように取り付けます。
  14. 吹き出し口をプライヤーではさんで、チャンバーを槽に収めます。

    チャンバーの2ヶ所の穴に槽のボルトを通します。

    はんだが溶けた状態で行ってください。

  15. スペーサー、スプリングワッシャ、ナットで酸化防止剤受皿とチャンバーを固定します。

    スペーサー → スプリングワッシャ → ナットの順に取り付け、ボックスレンチでナットを締めます。

  16. インペラーとモーターの軸をジョイントで接続します。

    ジョイント接続の目安

    ジョイントの穴からモーターの軸とインペラーがかすかに見える程度に調整し、ねじで固定します。
    このとき、モーターの軸、およびインペラーのDカット部分にねじがくるようにあわせます。

    ジョイントのねじは旧タイプは2ヶ所、現行タイプは3ヶ所です。
  17. ジョイントを手で回し、インペラーがチャンバーにあたっていないか確認します。

    インペラーがチャンバーにあったていたらスムーズに回りません。

    ジョイントがスムーズに回らない場合

    次の点を確認してください。

    ・ジョイントの接続の上下のズレ
    ・酸化防止剤受皿の左右のズレ

  18. オーバーホール完了です。