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メンテナンス・対処方法・使用方法

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はんだが溶けない 設定温度より槽内の温度が低い?

はんだが溶けない原因として、次の3つが考えられます。

 

原因 1. ヒーターが劣化している、または切れている

ヒーターが劣化していたり切れていると、温度が上昇しません。
ヒーターの状態を確認し、劣化もしくは切れていたらヒーターを交換してください。

ヒーター確認手順 ( 画像は FX-301B )

用意するもの
  • プラスドライバー 2番
 
  1. ヒーターを本体から取り外します。

    (1)付属の六角レンチで両サイドのねじ2ヶ所を緩めて、槽を取り外します。
    (2)本体側面と底面のねじを外します。

    フロントパネル両サイドのねじ4ヶ所と、底面のねじを外します。

    底面のねじは FX-301Bは2ヶ所、FX-300は1ヶ所です。
    (3)フロントパネルを前方にずらし、基板からヒーターのコネクタ2ヶ所を外します。
    FX-301Bは、フロントパネルと繋がっている左側のコネクタを抜いておくと、ヒーターのコネクタを抜きやすくなります。
    (4)ヒーターを本体から引き抜きます。

    ヒーター(ヒーターR、ヒーターLの2つ)を本体からゆっくりと引き抜きます。

  2. ヒーターを確認し、異常がみられたヒーターを交換してください。

    (1)ヒーターが劣化していないか、状態を確認してください。
    ヒーター劣化の例

    ヒーターが加熱芯から抜けている

    ヒーターが加熱芯から引っ込んでいる

    加熱芯が開いている

    (2)ヒーターの抵抗値を測定してください。

    赤い矢印部分2点間の抵抗値を測定します。

    【 FX-301B ヒーターの抵抗値 測定箇所 】
    (画像上) ヒーターL
    (画像下) ヒーターR センサー付き
       ヒーターRは白いリード線の抵抗値を測定します。
    【 FX-300 ヒーターの抵抗値 測定箇所 】
    (画像上) ヒーターL
    (画像下) ヒーターR
    (3)劣化している、または抵抗値が無限大となっているヒーターを交換してください。
    FX-301B用ヒーター

    ヒーターL (品番 A1552)
    ヒーターR センサー付き (品番 A1548)

    HAKKO e-shopでのご購入はこちら
    FX-300用ヒーター

    ヒーターL (品番 A1552)
    ヒーターR (品番 A1551)

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  3. 取り外した時と逆の順番で、ヒーターを本体に取り付けます。

    向かって左側にヒーターR、右側にヒーターLを取り付けます。
    ヒーターを本体に差し込み、コネクタを基板に差し込みます。

    ※コネクタはしっかりと奥まで差し込んでください。

    1-(3)で、基板左端のコネクタも抜いていた場合は、そのコネクタも接続します。

  4. フロントパネルを本体にはめ、側面と底面のねじを締めます。

    フロントパネル両サイドのねじ4ヶ所と、底面のねじを締めて固定します。

    底面のねじは FX-301Bは2ヶ所、FX-300は1ヶ所です。
  5. 取り外していた槽を取り付け、付属の六角レンチで両サイドのねじ2ヶ所をしっかりと締めます。

 

原因 2. 槽がしっかりと固定されていない

槽がしっかりと固定されていないと、ヒーターの熱が槽にうまく伝わらず、はんだの温度が上昇しません。
槽の両サイドのねじがしっかりと締められているか確認し、ゆるみがある場合は締め直してください。

( 画像は FX-301B )
 

原因 3. (FX-301Bの場合のみ) オフセット値が正しく入力されていない

設定温度と実測温度との間に差が生じた場合に、オフセット値を入力することで温度補正をすることができます。
誤ったオフセット値が入力されていると、温度差が正しく補正できません。
設定を確認し、正しいオフセット値を入力します

オフセット値 確認・入力手順

用意するもの
  • はんだ槽用温度プローブ(品番 A1310)
  • こて先温度計 または はんだこてテスター
  1. 設定温度と現在のオフセット値を確認します。

    設定温度

    画面に表示されている温度が設定温度です。

    現在のオフセット値

    #ボタンを1秒以上押すと、数字が点滅しオフセット値入力モードに表示画面が切り替わります。
    この時表示されている3桁の数字が現在のオフセット値です。

  2. 槽内のはんだの温度を測定します。

    ( 画像は FX-301Bとこて先温度計 FG-100B )
  3. 設定温度と実測温度の差、現在のオフセット値から新しいオフセット値を算出します。

    設定温度 − 実測温度 − 現在のオフセット値 = 新しいオフセット値

    入力可能なオフセット値の範囲

    -70℃ ~ +70℃

    新しく算出したオフセット値が入力可能な範囲から外れる場合は、オフセット値以外にも原因があると思われます。
    下記よりお問い合わせください。

    お問い合わせ

  4. 算出したオフセット値を入力します。

#ボタンを1秒以上押すと、オフセット値入力モードになります。
UPボタンまたはDOWNボタンで数字を選択し、*ボタンで一桁ずつ確定します。

・オフセット値「50」の入力例
  • #ボタンを1秒以上押します。百の位が「0」なので、そのまま*ボタンで確定します
  • 点滅している十の位をUPボタンまたはDOWNボタンで「5」に変更し、*ボタンで確定します
  • 一の位が「0」なので、そのまま*ボタンで確定します
・オフセット値「-20」の入力例
  • #ボタンを1秒以上押します。点滅している百の位をUPボタンまたはDOWNボタンで「-(マイナス)」に変更し、*ボタンで確定します
  • 点滅している十の位をUPボタンまたはDOWNボタンで「2」に変更し、*ボタンで確定します
  • 一の位が「0」なので、そのまま*ボタンで確定します

入力が完了したら、新しい設定で温調を開始します。
温度が安定するまで待ち、再度槽の温度を測定してください。


 いずれのケースにもあてはまらない場合や、これらの対処をしても解決しない場合はお問い合わせください。

お問い合わせ