こて先選択ガイド

こて先選択ガイド

白光が提案するこて先のサイズ(太さ)の選び方

ワークにぴったりの「こて先サイズ(太さ)」は、何を基準に選んでいますか?
はんだ付けをする場合、こて先の形状が決まったら次に迷うのがサイズ(太さ)です。皆さんは、ワークに対してどんなサイズのこて先を選んでいますか?

ワークに対して適切なサイズ(太さ)を選ぶと、以下のようなメリットが得られ、
「はんだ付け環境」が向上します。

こて先サイズ1つではんだ付け環境が向上します!

■ワークに効率良く熱が伝わるので、はんだがぬれやすくなる

■はんだがぬれやすくなると、設定温度を可能なかぎり低く抑えられる

■設定温度が低いと、こて先の酸化を抑制できる

■こて先の酸化を抑制できれば、こて先の寿命が長くなる

■こて先の寿命が長くなれば、コスト削減に!!!

では、T12シリーズのD型を例にして見てみましょう!


Step 1 ワークに対して適切なこて先のサイズを選ぶ。

こて先のサイズは、ワークに接触する面積を左右します。いかに効率良く熱をワークに伝えるかは、その接触面積で決まるのです。どんなサイズが一番効率良く熱を伝えるのでしょうか? T12-D12、D16、D24を例にして見てみましょう!

まず、「ワークより小さめ」「ワークとぴったり」「ワークより大きめ」サイズに関するデータ:「グラフ1 こて先サイズ違いでおこる作業時間の違い」、および「グラフ2 こて先サイズ違いでおこるワーク温度の違い」をご覧ください。

グラフ1 こて先サイズ違いでおこる作業時間の違い

■試験条件

試験方法ワークの温度が250℃に上昇するまでの5ポイントをはんだ付けして、かかった時間を測定
使用基板ガラスエポキシ基板
使用部品コネクタ
こて先形状T12-D12、T12-D16、T12-D24
設定温度360℃
使用はんだ鉛フリーはんだ(Sn-3Ag-0.5Cu) φ0.5

グラフ1 こて先サイズ違いでおこる作業時間の違い

■考察
温度ドロップ、作業時間から考慮すると、「ワークより大きめ」が良いと思われます。作業時間はできるだけ短くできれば、こて先の酸化を防げます。そうすると、「ワークにぴったり」でもよさそうです。
「ワークとぴったり」「ワークより大き目」、どちらでも良いのでしょうか?

グラフ2 こて先サイズ違いでおこるワーク温度の違い

■試験条件

試験方法3秒ごとにはんだ付けしたときのワークの温度を測定
使用基板ガラスエポキシ基板
使用部品コネクタ
こて先形状T12-D12、T12-D16、T12-D24
設定温度360℃
使用はんだ鉛フリーはんだ(Sn-3Ag-0.5Cu) φ0.5

グラフ2 こて先サイズ違いでおこるワーク温度の違い

■考察
温度ドロップ、ワークの温度から考慮すると、「ワークにぴったり」が良いと思われます。ワークに充分な熱が伝わっているため、一番温度ドロップが大きくなっています。
では、やはり「ワークにぴったり」のほうが良いのでしょうか?

2つのグラフから、ベストな「はんだ付け環境」を手に入れるには、温度ドロップ・作業時間・ワークの温度が複雑にからみあい、それらをすべて考慮した上でこて先のサイズを決定しなければならないのです。

では、「ワークより小さめ」「ワークにピッタリ」「ワークより大きめ」のうち、どれが一番良いのでしょう? 白光が提案するのは、「ワークにぴったり」のこて先サイズです。 ワークより小さいとワークにうまく熱が伝わらず、作業時間も長くなります。ワークより大きいものにいたっては、その大きさゆえに基板を傷付ける可能性があるのです。

もし、狭小スペースなどで、「ワークにぴったり」のサイズでは使用できない場合は少しずつサイズをおとして、以下のような組合せではんだ付けされることをおすすめします。

  1. 「ワークより小さめ」のこて先とプリヒーター組合せてはんだ付けする。
    SMDリワーク
  2. 「ワークより小さめ」のこて先をN2システム(窒素ガス)に変更し、はんだ付けする。 窒素ガスの予熱効果ではんだのぬれ性や拡がり性が向上します。
    N2システムについて
■ワークより小さめ
ワークより小さめ ワークより小さいサイズは、
こて先の熱がうまく伝わりません。


ランドより小さいと、こて先の熱が効率よくワークに伝わらず、はんだがぬれるに充分な熱量をワークに伝えるためには作業時間が長くなります。
※温度ドロップが一番小さいのは、効率良くワークに伝えることができないためです。
■ワークとぴったり
ワークとぴったり ワークにピッタリだと
こて先の熱が効率よく伝わります。


ランドにぴったりだと、はんだがぬれるに充分な熱量を伝えるため、温度ドロップが大きくなります。
しかし、熱復帰率の良いはんだこてを使用すると、設定温度まで復帰する時間が早く、結果的にはんだ付け作業時間の短縮も可能となります。
■ワークより大きめ
ワークより大きめ ワークより大きいサイズは使用しないでください。
基板を傷つける可能性があります。