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ヒカル君のはんだ付け奮闘記 ヒカル君のはんだ付け奮闘記
第7話 「昔の人ってすごい!」の巻
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横尾さん これこれ、考えてみい。「低い温度で溶ける」ということは、それだけ作業しやすいということじゃよ。はんだ付けするためには、はんだはもちろんじゃが、くっつけたい金属をはんだが溶ける温度以上に温めてやらなきゃいかん。そのためには、はんだ付けするための道具はもっと温めてやらなきゃいかんじゃろ。はんだの溶ける温度が高いと、くっつける金属を温めるのも、道具を温めるのも大変なんじゃよ。おまけにあまり温めすぎるとくっつけたい金属が傷んでしまうこともあるしのう。
ヒカル君 なるほど、ところで電気のない時代のひとって、どんなはんだごてを使ってたんですか?
横尾さん 金属製のこてを炭などの火で温めて使っておったんじゃ。
ヒカル君 へー、そうなんですか。昔の人ってすごいんですね。ところで日本ではいつ頃からはんだ付けが使われ始めたんですか?
横尾さん うむ。実は正確なことはわかっておらんのだが、まぁ少なくとも8世紀頃までには使われていたと言われておる。正倉院や奈良の大仏にも使われておったそうだからのう。当時は仏像の建立やそれにまつわる様々な工芸品が盛んに作られておって、そこにはんだ付けがつかわれていたんじゃ。さらにじゃ、江戸時代の文献にもはんだ付けの記述がみられるぞ。「和漢三才図絵(わかんさんさいずえ)」という書物を知っておるか?
ヒカル君 なんですか?それ。子供の絵本かなんかですか?
横尾さん ばかもーん!この「和漢三才図絵」という書物は、江戸時代の百科事典じゃ。大阪の医者であった、寺島良安(てらしま りょうあん)という人が、なんと30年以上もかかって編さんしたというすごいものじゃ。全て漢文で書かれておるが、挿絵も豊富に入っているので、見てるだけで結構たのしいぞ。ほれ、これなんか。ふぉふぉふぉ。
ヒカル君 ……。
横尾さん でじゃ、この書物には「鉛一斤、唐錫十両を練りあわせ、これを用いて…」とある。一斤が約600gで十両は約375gじゃから、鉛6:スズ4の材料を使ったはんだ付けの記述ということがわかるぞ。
ヒカル君 あのー、なんでこんな昔からの技術が、ほとんど変わらずに使われているんですか?ほかの技術ってどんどん違う形に変化してるじゃないですか。
横尾さん それは…おっいかん。もうこんな時間じゃないか!ちょっとわしはこれから出かけなきゃならん用事があっての。すまんがまた今度ということで・・・帰ってくれ。
ヒカル君 えー?!
寺島良安
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